ファクタリングの種類と特徴を比較して、初心者にわかりやすく解説

ファクタリング

ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に売却して資金を調達する方法です。ファクタリングにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴やメリット、デメリットがあります。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングとは、ファクタリング会社とファクタリングを利用する会社の2社間で行われるファクタリングのことです。売掛債権の売却、融資金の返済ともに当事者のみで取引するところが特徴です。

メリット

  • 売掛先に債権を譲渡したことを知られないため、取引関係に影響を与えない。
  • 売掛債権をすばやく現金化できるため、急な資金繰りに対応できる。

デメリット

  • 回収不能リスクが高い分、手数料が割高になる。
  • 審査基準が厳しく、利用者の信用力や人柄などが重視される。

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングとは、ファクタリング会社とその利用者、売掛先の3社間で取引する方法のことです。ファクタリングを利用するにあたっては、まず売掛先の合意を得ることが必須条件となります。融資金はファクタリング会社から利用者へ直接支払われる一方、売掛金は利用者を介さず、売掛先から直接ファクタリング会社へ入金されるしくみになっています。

メリット

  • 回収不能リスクが低減される分、手数料が安く設定される。
  • 利用者に対する審査が若干緩く、売掛先の信用力が高ければ審査にパスしやすい。
  • 売掛先から振り込まれたお金をファクタリング会社に支払う手間を省ける。

デメリット

  • 売掛先に債権譲渡の事実を知られてしまうことで、取引関係に悪影響を及ぼす可能性がある。
  • 売掛先の合意を得なければならない分、売掛債権を現金化するスピードが遅くなる。

診療報酬債権ファクタリング

診療報酬債権ファクタリングとは、医療機関や介護施設が公的医療保険(国民健康保険や、協会けんぽなどの社保)に請求する診療報酬債権を担保に資金を調達する方法です。診療報酬債権とは、患者が窓口で負担した金額(医療費の1~3割)を除いた残り7~9割を国保・社保に請求する権利のことで、ファクタリング会社は患者が医療機関を受診したときに発行される診療報酬明細書(レセプト)をもとに、融資の可否を審査します。

メリット

  • 診療報酬債権をすばやく現金化できるため、医療機関や介護施設の運用費・維持費に充てることができる。
  • 売掛先が国保や社保といった社会的信用の高い機関であるため、手数料が安く設定されている。

デメリット

  • 診療報酬債権の全額買取は行われず、入金されるのは債権の7~8割程度に留まる。
  • 診療報酬に関連する知識を持ったスタッフが必要になる。
  • 診療報酬債権ファクタリングに対応している業者が少なく、選択肢が限られている。

保証型ファクタリング

保証型ファクタリングとは、ファクタリング会社に売掛債権を保証してもらうサービスのことです。一般的なファクタリングとは異なり、保証型ファクタリングを依頼した時点でお金を受け取ることはない代わりに、売掛先から売掛金を回収できなくなった場合、あらかじめ保証されている金額を受け取ることができます。

メリット

  • 売掛先からの回収不能リスクを予防できる。
  • 資金調達ではないため、負債が増えない。

デメリット

  • 現金化できるまでに時間がかかる。
  • 保証金の受け取りには条件がある。

一括ファクタリング

一括ファクタリングとは、売掛債権を一括でファクタリング会社に売却する方法です。売掛債権の支払い期日が異なっていても、一度にまとめて現金化できるところが特徴です。

メリット

  • 複数の売掛債権を一度に現金化できるため、資金繰りの改善が大きくなる。
  • 売掛債権の管理が簡単になる。

デメリット

  • 売掛債権の支払い期日が遠いほど、手数料が高くなる。
  • 売掛債権の売却後は、売掛先との関係がファクタリング会社に移るため、取引関係に影響を与える可能性がある。

国際ファクタリング

国際ファクタリングとは、海外の取引先に対する売掛債権をファクタリング会社に売却する方法です。国際取引における為替リスクや回収リスクを回避できるところが特徴です。

メリット

  • 海外の取引先からの売掛金を早期に回収できるため、資金繰りが改善される。
  • 為替リスクや回収リスクをファクタリング会社に委ねることができるため、国際取引の安全性が高まる。
  • ファクタリング会社が海外の取引先との交渉や管理を行うため、負担が軽減される。

デメリット

  • 国際ファクタリングに対応している業者が少なく、選択肢が限られている。
  • 国際ファクタリングの手数料は国内ファクタリングよりも高くなる場合がある。
  • 国際ファクタリングの契約には、輸出入保険や信用調査などの手続きが必要になる場合がある。

以上が、ファクタリングの種類と特徴の比較です。ファクタリングを利用する際には、自分の事業や取引の状況に合わせて、最適なファクタリング方式を選ぶことが重要です。ファクタリング会社のサービスや条件も比較検討して、信頼できるパートナーを見つけましょう。

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